日本映画監督協会・下町ダニーローズ合同句会 十一月例会

 遅くなりました。昨年最後の句会の報告です。年末は「あ・うん」の稽古があり句会は開催されず、レポートを書く時間さえなかったのです。本当に。芝居以外なにもすることが出来ませんでした。

 今回の句会で年間賞も決まります。

 池袋ルノアール・パルコ横店にておこなわれた。出席者は、談四楼(駄兄)、一琴(横目家)、阿部(親子丼)、夏未(夏未完)、鈴木(写雅句)、内藤(荒媚庵)、高田(紀之元)、根本(敷島)、志らく(仏蘭木)、片岡(紫香)、莉加(酒井)、辻(十州)、高(生獣)、村上(が樹丸)、岡、投句、入月亭(入月)、長宗我部(箔長)。計93。この中から今月の天地人、佳作3句、ユーモア賞、駄句を選びます。


兼題(あらかじめ出されていた季語。ようは宿題で詠んでくるということ)
=「木枯し」「大根」「七五三」
席題(当日その場で出された季語。即興で詠むということ)
=「冬日和」「重ね着」「酉の市」


もう一枚 重ね着増やす 親心 阿部・親子丼

七五三 真一文字の 唇に紅 辻・十州

拍子木の 音(ね)に励まされ 酉の市 内藤・荒媚庵

佳作
木枯が 枯葉指揮して 哀奏で 鈴木・写雅句

佳作
初足袋に 泣く子なだめて 七五三 一琴・横目家

佳作
冬日和 発つ鳥の空 ただ青く 阿部・親子丼 


いやはや驚いた。駄句王の親子丼が天と佳作とは。天の句はそれほど飛びぬけた句ではないが、心温まる句だ。おめでとう。狂ったか。

 地はまたまた大変なことに。宗匠の句とほぼ同じ。宗匠の句は「七五三 真一文字の 稚児の口」。投票数がゼロ。負けである。宗匠としては、紅を入れてしまうと女の子に限定されるから宗匠の方がいい句だと思うのだが、でも稚児といれているのもよろしくない。七五三といえば子供を表現しているからだ。でも句としては宗匠の方がいい。見苦しい。

 人は荒媚庵。荒媚庵らしい独特の句だ。地味だがいい句である。

 佳作の写雅句の句は評価が分かれる。哀奏でが言いというのと気取りすぎというのと両方。これは好み。ただ俳句としては擬人化であるから本当はよろしくはない。横目家の佳作は、子供を持つ彼らしい句。実体験ばかり詠んでいる気もするが。親子丼の佳作は・・・これが入るか?わからん。


ユーモア賞 重ね着に 迷惑顔の 散歩犬 一琴・横目家

 ありきたりのユーモアだが、他に抜群に面白いのがなかった。順当である。点数からすると親子丼の佳作よりこちらの方が上。本当は佳作になってもいい句である。



それでは宗匠が天に選んだ句に与えられる今月の特別賞の発表。

特別賞 酔い覚めて 街は木枯 ばかりなり  内藤・荒媚庵


 これに天が入らなかったのが不思議だ。荒媚庵曰く、寺山修司のオマージュだと。言うはずだ。



それぞれの題のトップ

「木枯」
木枯が 枯葉指揮して 哀奏で 鈴木・雅写句

「大根」
雨垂れに 吊るす坊主と 葉大根
大根の 短冊透かして あさげかな
志らく・仏蘭木
阿部・親子丼

「七五三」
七五三 真一文字の唇に紅 辻・十州

「重ね着」
もう一枚 重ね着増やす 親心 阿部・親子丼

「冬日和」
冬日和 発つ鳥の空 ただ青く 阿部・親子丼

「酉の市」
拍子木の 音に励まされ 酉の市 内藤・荒媚庵



それでは今月の駄句。

駄句
七五三 一も入れてよ 奇数なの 高・生獣
 これは酷い。洒落にもなっていません。


 
総合得点これは各人がこの日、6句詠んで合計で何点稼いだかを争うものです。

野球でいうところの打点。

ちなみに天5点、地4点、人3点、佳作1点、駄句マイナス1点。

1位
 親子丼・阿部  33点

2位
 横目家・一琴  23点

3位
 写雅句・鈴木  20点

4位
 荒媚庵・内藤  19点

4位
 十州・辻  19点

6位
 仏蘭木・志らく  14点

6位
 駄兄・談四楼  14点

8位
 入月亭・入月   7点

8位
 鵞樹丸・村上   7点

10位
 莉加・酒井   5点

10位
 敷島・根本   5点

12位
 夏未完・夏未   4点

13位
 岡    3点

13位
 生獣・高    3点

15位
 紫香・片岡     1点

16位
 箔長・長宗我部   0点

17位
 紀之元・高田   マイナス1点


今回は親子丼の独走。奇跡である。これがまぐれかどうかは次回でわかります。


さあ、ここで年間賞の発表。今年一年の総合得点

1月〜11月ここまでの総合得点

1位
 仏蘭木(宗匠志らく)  248点

2位
 荒媚庵(内藤)  230点

3位
 横目家(一琴)  171点

4位
 写雅句(鈴木雅巳)  157点

5位
 駄兄(立川談四楼)  148点

6位
 紫香(片岡)  109点

7位
 十州(辻 伸一)  103点

8位
 夏未完(夏未)  101点

9位
 親子丼(阿部能丸)   71点

10位
 敷島(根本順善)   65点

11位
 莉加(酒井莉加)   62点

12位
 入月亭(入月謙一)   53点

13位
 紀之元(高田紀和栄)   42点

13位
 鵞樹丸(村上)    42点

15位
 山咲小春   36点

16位
 生獣(高慎太郎)   34点

17位
 箔長(長宗我部)   27点

18位
 岡   26点

18位
 三遊亭楽春  マイナス9点

 優勝は仏蘭木であった。宗匠面目を保てた。二位の荒媚庵に18点もの大差をつけてのゴール。三位は横目家。二位とはかなりの差が出来た。親子丼が13位から9位へ躍進。写雅句、駄兄が最後伸び悩んだ。


続いては俳句率。野球でいうところの打率。(規定詠み句30句。1月から全て参加して詠むと66句。その半分の33句を規定詠み句とする。30句にみたない者は表記されず)俳句率の計算方法。総合得点÷詠んだ句数。

俳句率

1位
 仏蘭木(宗匠志らく)  3割7分5厘

2位
 荒媚庵(内藤)  3割6分5厘

3位
 紫香(片岡)  3割0分2厘

4位
 駄兄・談四楼  2割9分0厘

5位
 十州・辻  2割6分4厘

6位
 写雅句(鈴木)    2割6分1厘

7位
 横目家(一琴)  2割5分9厘

8位
 鈴木夏未  1割6分8厘

9位
 親子丼(阿部)  1割1分8厘

10位
 莉加・酒井  1割1分0厘

10位
 入月亭(入月)   1割1分0厘

12位
 鵞樹丸(村上)  1割0分7厘

13位
 敷島・根本  1割0分3厘

14位
 紀之元(高田紀和栄)  0割6分6厘
規定外
  小春、箔長、生獣、岡、楽春は規定読み数に足りません


 俳句率、宗匠がトップ。二位は荒媚庵。三位に紫香が入った。かなり優秀な俳人ということになる。総合得点では6位でありながらの俳句率3位。回数出席していればトップも狙えた。逆に総合得点3位の横目家はここでは7位と落ちた。出席回数が多いからの三位であるということ。立派ではあるが。

入賞回数(野球でいうホームラン)今回からこれまで何回入選したかを掲載する。
入賞回数

1位
 荒媚庵(内藤)  13回(天1回、地2回、人5回、佳作5回)

2位
 仏蘭木(宗匠志らく)  12回(天2回、地2回、人1回、佳作7回)

3位
 写雅句(鈴木雅巳)    6回(地2回、人1回、佳作3回)

3位
 十州(辻 伸一)   6回(天1回、地2回、人1回、佳作2回

5位
 駄兄・談四楼   5回(天3回、佳作2回)

5位
 紫香(片岡)   5回(人2回、佳作3回)

5位
 横目家(一琴)   5回(天1回、地1回、佳作3回)

8位
 夏未完(夏未)   3回(地1回、佳作2回)

9位
 莉加・酒井   3回(佳作3回)

9位
 親子丼(阿部)   3回(地1回、佳作2回)

11位
 入月亭(入月)   2回(地1回、佳作1回)

11位
 敷島・根本   2回(佳作2回)

11位
 紀之元・紀和栄   2回(天1回、佳作1回)

11位
 鵞樹丸(村上)   2回(天1回、佳作1回)

11位
 生獣(高)   2回(佳作2回)

16位
 箔長(長宗我部)
 山咲小春
 各1回
 宗匠、三冠ならず。入選回数では1回、荒媚庵が多かった。


最優秀賞各部門は以下の通り

最優秀総合得点
 仏蘭木(宗匠志らく)  248点

最優秀俳句率
 仏蘭木(宗匠志らく)  3割7分5厘

最優秀入選回数 
 荒媚庵・内藤忠司  13回
 

それでは宗匠が天に選んだ11句の中から天地人を選ぶ

 残された 吹雪の中に残された  紀之元

 弔問に 夜の風鈴 そっと鳴り   駄兄

 待ちぼうけ 頬に夜霧の ぬれた跡  横目家
 

駄句王は

駄句
 驚いた 夜霧よ今夜も アリィがちょー  親子丼