日本映画監督協会・下町ダニーローズ合同句会 2007年第九回

 

9月29日、池袋ルノアールパルコ横店でおこなわれた。参加者は、談四楼(駄兄)、鈴木(写雅句)、内藤(荒媚庵)、根本(敷島)、志らく(仏蘭木)、片岡(紫香)、阿部(親子丼)、村上(鵞樹丸)、高田(紀之元)、宇賀神(宇賀)、新参加者、牧野出版の小田部(苧太)。投句が酒井(莉加)、入月(入月亭)。で75句。この中から今月の天地人、佳作3句を選びます。更に今年から駄句の天地人も選ぶことになりました。全員敬称を略させていただきます。

 兼題(あらかじめ出されていた季語。ようは宿題で詠んでくるということ)
秋日傘」「夜なべ」「枝豆」
 席題(その場で出された季語。即興で詠むということ)
=「葡萄」「秋の蝿」「月見」

 天は初参加の苧太。俳句歴があり流石である。秋日傘の情景を実に綺麗に詠んだ。ちなみに宗匠の句は「秋日傘 澄んだ会釈に 風の音」。自信作であったが苧太の句の前に霞んでしまった。地は荒媚庵。ちょっとその昔のフォークソング的なにおいの句。人は親子丼。素敵な句だ。去年まで駄句王であった親子丼がわずか1年でここまで成長した。

墓の前 しゃがんだままの 秋日傘 苧太

踏切の 開かぬ間だけの 月見かな 荒媚庵

泣かずとも ゆがむ川面の 月見かな 親子丼

 敷島の句は、月見酒より愚妻をひきたててしまっている。鵞樹丸の句は良い句だがパンチ不足。荒媚庵の句は良くあるパターンの句である。

佳作
月見酒 愚妻のうなじ 赤く染め 敷島

佳作
中天の 月に見られて 窓をあけ 鵞樹丸

佳作
去る人の 影細長し 秋日傘 荒媚庵

 駄天駄地は共に紀之元。「枝豆」の句は感想であり句ではない。「葡萄酒」も感想。酒を飲んでほほが赤くなるのは当たり前。鵞樹丸のは意味がわかりません

駄句天
枝豆を 食べた後には 皮いっぱい 紀之元

駄句地
葡萄酒に ほほ赤らめて はずかしい 紀之元

駄句人
CO2 増えて売れてる 秋日傘 鵞樹丸


宗匠が天に選んだ句に与える特別賞

この句につきます。

特別賞
墓の前 しゃがんだままの 秋日傘 苧太


 宗匠がその他点をいれた句を紹介。

夜なべして 秒針の音 現れる 入月亭

佳作
熱戦に 枝豆さがす 手が泳ぎ 駄兄

佳作
めんこいな ブドウにぎた 赤子の手 莉加

駄天
秋日傘 にわか雨きて 雨傘に 敷島

駄地
我が子へと ブドウを送り 電話待つ 入月亭

駄人
皮ふえる ごとに軽しの ブドウかな 紀之元

 駄天の理由。雨が降って雨傘が当たり前。駄地の理由。俳句ではない。駄人の理由。「皮ふえるごとに」の言い回しが俳句ではない。

それぞれ直すなら。「秋日傘 雲くらくなり 雨傘に」「我が子へと 送るブドウの 丸みかな」「皮の山 そばにブドウの 細き川」



 
それぞれの題のトップ

秋日傘
墓の前 しゃがんだままの 秋日傘 苧太

夜なべ
夜なべの灯 消え畳の目 凪ぎにけり 苧太

枝豆
熱戦に 枝豆さがす 手が泳ぎ 駄兄

葡萄
母見舞い 低きに驚く 葡萄棚 駄兄

秋の蝿
風吹かば 飛ばず流れむ 秋の蝿 苧太

月見
踏切の 開かぬ間だけの 月見かな 荒媚庵
今回はトップ争いしている宗匠仏蘭木、横目家、写雅句が停滞。総合点で仏蘭木が7点、横目家はマイナス2点、写雅句が0点であった。宗匠の自信作で点がはいらなかったのが「ほの暗き 空さえ青い 葡萄狩り」。

9月の合計点 天5点 地4点 人3点 佳作 1点。

駄天 −5点 駄地−4点 駄人−3点

9月の合計点

1〜9月の総合得点

1位
 荒媚庵

 36点

1位
 仏蘭木

135点

2位
 苧太

 34点

2位
 写雅句

126点

3位
 親子丼

 26点

3位
 横目家

125点

4位
 駄兄

  14点

4位
 親子丼

116点

5位
 仏蘭木

  7点

5位
 紫香

89点

6位
 敷島

  5点

6位
 駄兄

 86点

7位
 宇賀

  4点

7位
 荒媚庵

 59点

8位
 莉加

 0点

8位
 苧太

 34点

8位
 写雅句

 0点

9位
 西永

 27点

10位
 横目家

 −2点

10位
 桜井

 23点

11位
 入月亭

 −4点

11位
 十州

  12点

12位
 紫香

 −11点

12位
 宇賀

  11点

13位
 鵞樹丸

 −14点

13位
 敷島

  6点

14位
 紀之元

 −56点

14位
 岡

  3点

 

15位
 生獣

2点

16位
 原武

−14点

17位
 入月亭

−39点

18位
 鵞樹丸

−74点

19位
 河合

−94点

20位
 莉加

−125点

21位
 紀之元

−146点

初参加の苧太がいきなり8位。紫香が不調で6位後退。いつの間にか親子丼が首位争いに参加。 1位は宗匠仏蘭木。横目家と写雅句が順位交代。まるで今年のセリーグのペナントレースである。仏蘭木が中日。写雅句が巨人。横目家が阪神。親子丼が横浜。


 俳句率。野球でいうところの打率。(規定詠み句27句。1月から全て参加して詠むと54句。その半分の27句を規定詠み句とする。27句にみたない者は表記されず)俳句率の計算方法。総合得点÷詠んだ句数。

俳句率

1位
 紫香  2割9分6厘

2位
 仏蘭木  2割5分0厘

3位
 横目家  2割4分5厘

4位
 写雅句  2割3分3厘

5位
 親子丼  2割2分7厘

6位
 駄兄  1割5分9厘

7位
 荒媚庵西永  1割0分9厘

8位
 敷島  0割0分1厘
他 0割