第三回 日本映画監督協会・下町ダニーローズ合同句会

 第三回日本映画監督協会・下町ダニーローズ句会がルノアール池袋パルコ横店のマイスペースでおこなわれた。

 出席者は監督協会から根本順善、村上靖子、内藤忠司、辻伸一。ダニーローズから柳家一琴、阿部能丸、山咲小春、入月謙一、鈴木夏未。カメラマンの鈴木雅巳。そして宗匠立川志らくの計11人。投句は酒井莉加、今回初参加立川談四楼、おかみさんの高田紀和栄、三遊亭楽春。全部で81句が詠まれました。無記名で天地人、佳作3句、駄句2句を選び以下の結果がでました。

兼題(あらかじめ出されていた季語。ようは宿題で詠んでくるということ)
=「燕」「春雨」「闘牛」
席題(その場で出された季語。即興で詠むということ)
=「囀り(さえずり)」「桜」「春の闇」


寝返れば 移り香匂う 春の闇 宗匠志らく

菜園に 春雨降りて 土笑う 辻伸一

去りし人 追えば広がる 春の闇 内藤忠司

佳作
朱に向かう 闘牛儚く 朱に染まり 柳家一琴

佳作
軒下は 店子の燕が 春予約 鈴木雅巳

佳作
老桜 青色吐息 なお生きて 根本順善

 前回入選せず赤っ恥をかいた宗匠が天を獲得し面目躍如。11人中3人が天を入れた。地の辻も天に匹敵する句。点数は天と同点だったが、同点の場合は天を獲得している数が多い方が上位というルールがあるので涙を呑んだ。「土が笑う」という表現がいいと皆が口々に感想を述べていた。人の内藤の句は清記(責任を持って俳句を紙に書き記すこと)が阿部だったため、字が雑で読み飛ばされた感があり、今ひとつ点がのびなかったのでは。もし達筆の辻が内藤の句を清記していたら逆転があったかもしれない。しかしこれも運のうちである。


 一琴は今回初入選。前回駄句に選ばれた汚名をこれで返上。朱という文字を二度使うあたり、俳句の腕前が上達してきたようだ。前回、各賞を総なめにした鈴木は今回は佳作ひとつだけ。でもなかなかの秀作で、前回がビギナーズラックでなかったことを証明した。「燕」が季語なのに「春」という季語を入れてしまい、それで点があまり入らなかった。「春予約」ではなく「予約済み」にしたらもっと上位にいったであろう。ダニーローズと合同になってから低迷していた根本がようやく本領発揮。年かさらしい句を詠み見事入賞した。根本のライバルの酒井がまだ冬眠中なので、彼女が起きたら二人の壮絶な戦いが見られることだろう(監督協会の単独句会では二人は入選常連組であったのだ)。


それでは栄誉ある宗匠が天に選んだ句に与える特別賞(今月のMVP)を発表。

特別賞 礼服を着て 恋捜す 燕たち 辻伸一

 礼服を着て恋を捜す燕、実に可愛らしい。入選はしなかったが宗匠はこの句が一番好きである。


 さあ、不名誉の駄句の発表。今回は同点数の駄句が二作あったので両作を駄句とします。

駄句
燕の巣 食べてみたいが 金がない 三遊亭楽春

駄句
春雨の 親戚かしら マロニーは 三遊亭楽春

 なんとどちらとも投句をした楽春の句であった。参加者一同大爆笑。もう一句詠んだ句にも駄句が一票は入った。「楽春に似ている顔の闘牛士」。楽春を知っているものにはたまらない句である。


総合得点これは各人がこの日、6句詠んで合計で何点稼いだかを争うものです。

ちなみに天5点、地4点、人3点、佳作1点、駄句マイナス1点。

1位
 内藤忠司  27点

2位
 宗匠志らく  24点

3位
 辻 伸一  23点

4位
 鈴木雅巳  18点

5位
 柳家一琴  17点

6位
 根本順善  16点

7位
 立川談四楼   9点

8位
 入月謙一   7点

9位
 山咲小春   6点

10位
 阿部能丸   5点

11位
 鈴木夏未   4点

12位
 村上靖子   1点

13位
 酒井莉加   0点

14位
 高田紀和栄   0点

14位
 三遊亭楽春  マイナス4点

談四楼は投句3句での9点だから大変優秀ということになる。酒井は得点が入った句があったが、駄句にも入りプラスマイナスで0になってしまった。


1月〜3月ここまでの総合得点

1位
 内藤忠司  82点

2位
 宗匠志らく  68点

3位
 鈴木雅巳  60点

4位
 柳家一琴  38点

5位
 辻 伸一  35点

6位
 鈴木夏未  30点

7位
 山咲小春  26点

8位
 根本順善  20点

8位
 片岡一郎  20点

10位
 入月謙一  18点

11位
 村上靖子  15点

12位
 高田紀和栄  14点

13位
 阿部能丸  11点

14位
 立川談四楼   9点

14位
 河合謙介   9点

16位
 酒井莉加   7点

17位
 平地レイ   5点

18位
 高慎太郎   4点

19位
 三遊亭楽春   マイナス2点


続いては俳句率。野球でいうところの打率。つまり総合得点を詠んだ句の回数で割った数字。この数字が高ければ参加回数が少なくて総合点が低くても優秀だということになる。但し1年12回の半分6回出席しなければ規定打席に達していないということにする。表彰はされないということ。

俳句率

1位
 内藤忠司  5,46

2位
 鈴木雅巳  5,0

3位
 宗匠志らく  3,77

4位
 片岡一郎  3,3

5位
 立川談四楼  3,0

6位
 辻 伸一  2,33

7位
 山咲小春  2,16

8位
 柳家一琴  2,11

9位
 鈴木夏未  1,66

10位
 河合謙介  1,50

11位
 根本順善  1,11

12位
 村上靖子  1,0

12位
 入月謙一  1,0

14位
 高田紀和栄  0,933

15位
 阿部能丸  0,916

16位
 平地レイ  0,83

17位
 高慎太郎  0,66

18位
 酒井莉加  0,388

18位
 三遊亭楽春  0,00

入賞回数(野球でいうホームラン)今回からこれまで何回入選したかを掲載する。
入賞回数

1位
 内藤忠司  4回

1位
 鈴木雅巳  4回

3位
 宗匠志らく  3回

4位
 辻 伸一  2回

5位
 入月謙一
 柳家一琴
 村上靖子
 根本順善
 鈴木夏未
 高田紀和栄
 各1回